2008年10月28日

第56回民間放送全国大会

081027-29 016.jpg081027-29 015.jpg  
(あいさつする広瀬道貞日本民間放送連盟会長=左、開式のことばと大会宣言を述べる菅谷定彦民放大会委員長)

 第56回民間放送全国大会が28日、東京の有楽町駅前の東京国際フォーラムで開かれ、私も参加してきました。27日には、民放連の第3回会員協議会がグランドプリンスホテル赤坂でありましたが、2011年7月24日のテレビ・完全デジタル化、アナログ波の停止までちょうど「千日前」、大会日は「あと999日」という大きな節目での開催です。また、リーマン・ブラザーズの破綻という米国発の金融危機による景気の後退、株価の暴落、さらには消費、雇用という実体経済が大きな打撃を受け始めた最中での開催だけに大会と参加した経営者の間にはこれまでになく危機感があふれていました。
081027-29 012.jpg
(国歌斉唱で登場した五木ひろしさん)
081027-29 011.jpg
(会場にはデジタルラジオの技術展示も)

 全国のテレビラジオ各社が加盟する社団法人「日本民間放送連盟」の年に一度の全国大会は、民間放送の経営者が一堂に会し、民放事業の公共性と社会的な使命について決意を新たにする機会としているもので、来賓、招待者を含めて1100人が参加しました。
 広瀬道貞会長(テレビ朝日相談役)あいさつでも、米国発の金融危機に対しては「デジタル化という壮大かつ費用のかかる変革に取り組む放送事業経営者は、米国発の金融危機に足元を深刻に脅かされるに至っています。ここ数年、米国式の経済政策や企業運営がグローバル・スタンダードとされてきた。その中で規制緩和、マーケット至上主義、経営の安定より利益の極大化を求めていく風潮等々、新しい環境の中で変革を求められ、ときに放送を守るため株式の防御策をとることを余儀なくされた。その延長線上に今回の金融危機や株式の暴落があったとすれば、あの国際基準とやらはいったい何だったのか」とあえて触れて疑問を投げかけていたのが印象的でした。
 また、伝統的な四大媒体のなかで、数年前から急激な広告収入の落ち込みを経験してきた新聞、雑誌、ラジオに加えて、ここ1年ばかりテレビもスポットを中心に広告収入の落ち込みが目立つようになり、経営環境が厳しくなった点を指摘しながらも、「テレビやラジオの将来に大きな夢を描き、直面する空前とも言える経済環境の困難に忍耐強く、かつ自信をもって立ち向かって行こうではありませんか」と呼びかけていました。
 菅谷定彦大会委員長が読み上げた大会宣言では「現下の厳しい経営環境を克服し、地上デジタル放送への完全移行を滞りなく達成、またデジタルの特性を活かした高機能なラジオ放送を実現するため、関係機関との連携を強めて諸課題を解決する。同時に一段と豊かな情報社会の形成に全力を挙げ、国民の信頼に応える事を誓う」とラジオのデジタル化にも初めて触れています。
 なお大会冒頭の国歌斉唱には、歌手の五木ひろしさんが登場、最近ラジオもデジタル化の話が急浮上しており、会場のデジタルラジオの技術展示場には、多くの人が訪れていました。
posted by wbs at 22:18| Comment(0) | 放送界のできごと
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。