(松下幸之助翁のエピソードを交えながら講演する松下正幸・関西経済連合会副会長)
( 松下政経塾4期生時代の思い出を語る原口一博総務大臣)
「松下幸之助翁の知恵に学ぶシンポジウム−企業経営と地域経営のあり方」が6日午後、和歌山市民会館で開かれました。小ホールは超満員で立ち見が出るほどの人気でした。
催しは和歌山県と関西経済連合会の共催。松下幸之助翁の孫でパナソニック株式会社の松下正幸副会長が、関西経済連合会副会長で和歌山地区担当ということもあり、仁坂知事が和歌山でのシンポ開催を要望して実現したといい、第1部は松下正幸副会長が、祖父幸之助氏のエピソードを交えて講演。続いて昭和55年に21世紀のリーダーを育成するため松下翁が開いた松下政経塾の4期生でもある原口一博総務大臣が「松下政経塾との出会い、そしてこの国のあり方」と題して講演しました。
経営の重責を担うようになって経営の神様といわれる松下幸之助翁の著作や発言集は何冊もそして何回も紐解くことが多いのですが、祖父として、会社の経営者として直に接した松下副会長や、塾で直に指導を受けた原口総務大臣の松下翁の言葉や行動の思い出話は、非常に興味深く聞かしていただきました。また最近急浮上している地域主権、道州制については、松下翁が1970年、75歳の時に「置州簡県論」として発言していることが、松下副会長から紹介され、改めて松下翁の先見性に驚かされました。
第2部の座談会は、松下副会長と原口総務大臣のほか、作家の北康利氏、島精機製作所社長の島正博社長、コーディネーターは仁坂知事が務めました。
□和歌山放送ニュース再録
◎松下幸之助翁の知恵に学ぶシンポジウム開催
和歌山市出身の松下幸之助氏の知恵から企業経営や地域経営のあり方を考えようというシンポジウムが、きょう(16日)午後、和歌山市で開かれ、およそ800人が参加しました。
催しは和歌山県と関西経済連合会の共催で初めて開かれたものです。講演では、関西経済連合会副会長で、パナソニック株式会社の松下正幸(まつした・まさゆき)副会長が、祖父である幸之助氏から「経営は、自ら苦労して体得するものと教えてくれた」などと生前のエピソードを紹介したほか、地方分権について幸之助氏が「道州制を研究することも大事」と話した40年前の講演を披露しました。
続いて講演した、原口一博(はらぐち・かずひろ)総務大臣は松下政経塾で学んだ思い出を語りながら、「幸之助氏は夢を形にできる人であり、人を活かすことをできる人でした」と話して「和歌山の素晴らしさを次の世代に伝えてほしい」と参加者にエールを贈りました。
このあと行われた座談会では、松下副会長と原口総務大臣のほか、作家の北康利(きた・やすとし)氏、島精機製作所社長の島正博(しま・まさひろ)社長、そして仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)和歌山県知事が参加して「松下幸之助が考える企業経営・地域経営のあり方」をテーマに座談会を行いました。
(2010年5月16日(日) 17:20)