野菜を通じて、食の安全と健康を考えようと「野菜フェスタ in WaKaYaMa 2011」が28日、和歌山市のフォルテワジマで開かれ、大変なにぎわいを見せていました。
「全国初!医、食、文、産のコラボ」と銘打ち、自分たちの身近にある「野菜」を医学や文化、教育、生産などさまざまな面から捉え、野菜の持つ力を広く知ってもらおうとするフェスタで、主催は「野菜でげんき・和歌山応援隊」。
この応援隊がすごいメンバーで、この日のフェスタでも講演の部で、基調講演の和歌山ろうさい病院の南條輝志男院長、和歌山県出身の芥川賞作家で「野菜と日本文化」と題して特別講演した辻原登さん、さらにはミニレクチャーには「野菜栄養学と食育」の和歌山県栄養士会前会長、藤澤祥子さん、「野菜は嫌い?」の野菜ソムリエ、玉置博子さん、「貧血予防の野菜学」の大阪府北赤十字血液センター所長、神前昌敏さんらが登場しました。
実はこの5人は、昭和33年に和歌山大学付属小学校を卒業し、中学に入学した同窓生。同窓会で、「何か有意義なことを」と話しあってこの企画が生まれたそうです。
展示イベントの部では、園児・児童による絵画や標語の入賞作品表彰展示やJA和歌山中央会やJA紀の里めっけもん広場のコーナー、野菜の展示やプレゼントなど手作りの楽しい企画やコーナーが集まり、終日大変なにぎわいを見せていました。
また会場には、「CAS(キャス、セル・アライブ・システム=細胞を壊さず凍結させるシステム)」技術を世界で初めて開発した株式会社「アビー」(本社千葉県流山市)と、この技術を6年前から導入して有田ミカンや和歌山の果物を商品化して大阪のデパートなどに納入している社会福祉法人きびコスモス会「コスモス作業所」「有田川コスモスフーズ」のコーナーがあり目を引きました。
同作業所の山崎貞子理事長・施設長にお会いして聞くと、施設ができて11年現在29人が働いています。テレビでこの夢のようなCAS冷凍技術の存在を知り、その技術を世界で初めて開発した株式会社「アビー」の大和田哲男社長に直接電話して導入をお願いしたのだそうです。
このシステムを導入して有田ミカンやシラスなど県内の農産物や水産物を独特な「旬」の感覚がそのまま残った冷凍商品にして、障害を持ちながらもここで働く方々がなんとか自立してほしい、との山崎理事長の願いは、大和田社長に通じ、高価なシステムを無料で提供してくれたのだそうです。
この日は、食品冷凍技術のパイオニアとして大和田社長の「野菜で元気な町づくり・国づくり」と題した講演も行われました。残念ながら私は講演は聞き逃しましたが、直接大和田社長と、山崎理事長にお会いして「ようやく月給8万円の人も出てきた。なんとか自立するためには、税金を支払うところまで頑張りましょう」「有田ミカンとシラスを使ったパスタも商品化できそう」などお二人の夢を聞くことができ、元気をもらいました。
またこの世界に誇る日本の技術や作業所を応援している元経済産業大臣の二階俊博衆議院議員も会場に姿を見せていました。
□和歌山放送ニュース再録
◎野菜のあれこれ一堂に、野菜フェスタ
(2011年8月28日(日) 16:02)
楽しみながら野菜を知ろうというイベント「野菜フェスタ」が、きょう(28日)、和歌山市内で行われ、多くの親子連れらで賑わいました。これは、「野菜でげんき・和歌山応援隊」が、8月31日の「野菜の日」を前に、和歌山市本町のフォルテワジマイベントホールで開催したもので、野菜や食に関する講演会や展示、試食、販売などが行われました。
応援隊代表世話人で、和歌山ろうさい病院の南條輝志男(なんじょう・きしお)病院長は、基調講演で、「野菜をよく食べることでガンや心筋梗塞などを抑えることができるという研究結果がある」と話し、「もっと野菜を食べるように」と強調しました。また、野菜に関し、各分野の専門家が話すミニレクチャーで、県栄養士会の前会長で和歌山信愛女子短大の非常勤講師などを務める藤澤祥子(ふじさわ・さちこ)さんは「野菜は加熱することで食べやすくなる。離乳食に、野菜をすりつぶしたものなどを与えることで好き嫌いが少なくなる」などと話しました。
食材の鮮度を保つ画期的な冷凍技術を開発した千葉県の企業「アビー」の大和田哲男(おおわだ・のりお)社長は特別講演で、「冷凍技術を活用すれば、距離と時間を克服して、野菜のとれたての新鮮さをそのまま大都市の人たちに楽しんでもらえ、新たな野菜のマーケットが拡げられる」と近い将来への展望を示しました。
また、田辺市出身の芥川賞作家、辻原登(つじはら・のぼる)さんも「野菜と日本文化」をテーマに講演しました。会場では、自治体やJAなどによる野菜の展示や試食、販売、栄養士や医師による健康相談、野菜を使った体験コーナーなどのほか、和歌山市内の園児・児童らによる野菜の絵と標語の入賞作品の展示も行われました。会場を訪れた親子連れらは、クイズに参加したり、野菜ジュースやケーキづくりを体験したり、講演やミニレクチャーに耳を傾けるなど、楽しみながら、野菜についての知識や理解を深めていました。
◎28日、フォルテワジマで野菜フェスタ
(2011年8月25日(木) 18:37)
野菜を通じて、食の安全と健康を考えようと今月(8月)28日、和歌山市で野菜フェスタ in WaKaYaMa 2011が開かれます。
これは、自分たちの身近にある「野菜」を医学や文化、教育、生産などさまざまな面から捉え、野菜の持つ力を広く知ってもらおうと、和歌山ろうさい病院の南條輝志男院長らがつくる野菜でげんき・和歌山応援隊が呼び掛けて、ことし(23年)はじめて開かれるものです。野菜フェスタは、今月(8月)28日午前10時から、和歌山市のフォルテワジマで開かれ、和歌山県出身の芥川賞作家、辻原登さんの「野菜と日本文化」と題した講演や食品冷凍技術のパイオニア、大和田哲男さんの講演が行われます。また、園児や児童らが野菜をテーマに描いた絵画の展示や野菜料理の試食会、栄養士や医師による相談会、それに野菜や食べ物に関するクイズやゲームなども行われます。なお、入場は無料です。
野菜フェスタ in WaKaYaMa 2011は、今月(8月)28日午前10時から、和歌山市のフォルテワジマで開かれ、多くの来場を呼び掛けています。