2005年11月15日

政界に紀州の風

経済産業大臣に就任した二階俊博衆議院議員.jpg
(経済産業大臣に就任した二階俊博衆議院議員、経済産業省のHPから)

第3次小泉政権の発足前に「紀州3人衆に注目」という記事をこのブログに掲載しましたが、政治評論でテレビ、新聞でおなじみの毎日新聞特別顧問の岩見隆夫さんが、スポーツニッポンの15日のコラム「永田町曼陀羅」で、「永田町からは紀州の時代ではないか、という声がしきりに漏れてくる」と、私と同じような視点から紀州の政治家の影響力について書いています。 「政界に『紀州の風』が吹き始めた」と題したコラムは、まず経済産業相の要職についた二階俊博衆議院議員(66歳、和歌山3区、当選8回)と、総務相・郵政民営化担当相の竹中平蔵参議院議員(54歳、比例、当選1回)の2人を挙げています。「ことに二階(記事は敬称略)への関心度が高い」と、自民党の歴史的な勝利となった衆院選の裏方である党総務局長と衆院郵政民営化特別委員会の委員長の“2足のわらじ”をはきこなした二階さんの現政権の実力ぶりに触れ、ポスト小泉についても「チルドレンが散るときは相当数が二階派に流れるだろう」と自民党幹部の話を取り上げて今後益々影響力が強まるという見方を紹介しています。
 桐蔭高校出身の竹中さんについては「裏方向きの二階に対して、表舞台で踊りまくっているのが竹中で、ポスト小泉候補の一角に食い込んできた」とし、こうした動きに「強い反発の声も少なくないが、竹中が次第に力をつけてきたことは間違いない」と永田町の空気をうまく表現しています。
 私が「紀州3人衆」として挙げたもう一人、世耕弘成参院議員(43歳、和歌山選挙区、当選2回)についても「衆院選では竹中とともに幹事長補佐をつとめ、選挙広報に新機軸を注入した。その論功で入閣説が流れたほどだ」としています。
 コラムには、もう一人鶴保庸介参議院議員(38歳、和歌山選挙区、当選2回)が登場しています。「鶴保が郵政造反騒動の主役、野田聖子元郵政相の夫であることはよく知られているが、野田を支える苦しい立場に耐えたことで逆に株を上げている」のだとか。若手2人衆について「和歌山県の未来の星であるだけでなく、中央でも次第に知名度を高めてきた」とあり、頼もしい限りです。
 ただ、和歌山県については岩見さんが書くように「衆参両院とも自民独占で、古くからの保守王国。しかし、これまではもうひとつぱっとしなかった」のも厳然たる事実。
 役者は揃いました。特に二階さんが経済産業大臣就任に当たって小泉首相から受けた指示は「新産業の育成と地域産業、特に中小企業活性化策」だといわれます。二階さんについては、これまでも和歌山県の過疎対策、交通基盤の整備、防災、危機対策、観光対策や中国、韓国などとの外交に情熱を傾注してきた政策通でありながら気配りの人です。
 まさに紀州にとって天恵のような大臣誕生ですが、旧態依然の利権誘導、補助金要請では大臣に失礼ですし、そんな時代でもありません。和歌山県や和歌山市など各自治体(各企業、業界も同じ)が、自らの県や町をどのようにしたいのか、どんな未来図や青写真を描いて、大臣もうならせるプラン、政策を示せるのか、まさに自らが知恵と汗を出す「自助努力」が求められているような気がしてなりません。
 和歌山放送では、20日(日)正午から午後1時までの1時間、大臣誕生の意義や課題を様々な角度から考える「二階俊博経済産業大臣誕生と和歌山県」と題した特別番組を放送します。二階大臣のインタビューはもちろんですが、各界のトップが大臣への期待や県経済の活性化策などを真剣に語っていただく予定です。ご期待ください。 
posted by wbs at 17:04| Comment(0) | 政治
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