
(古家学アルバム「息吹」)
休日の午後、ぶらくり丁に最近進出したドンキホーテの前を歩いていると、すぐ近くの「ミュージックランド テイクオフ」から、聞き覚えのある心に沁みるような歌が流れてきました。和歌山県出身で現在東京で活動している歌手、古家 学さんの「息吹 〜高野から熊野へ〜 」という曲です。 古家 学さんは、白浜町出身で1974年生まれの31歳。
昨年秋、和歌山放送は、開局45周年記念の1週間にわたる特別番組で、ラジオカーが高野山から熊野三山、白浜、田辺を「お出駆けラジオ」として一周しました。その際、古家さんも東京から駆けつけて同行、世界遺産に登録されたばかりの高野山、熊野、白浜などの故郷の風景を体感、大自然の中で即興で曲作りをしながらラジオの生放送で発表するというおもしろい試みを引き受けてくれたのです。
私も、そのラジオカーに同行したのですが、高野山や熊野の奥深さに感動すると同時に、宿舎についてからもギターを爪弾きながら曲作りに没頭する古家さんとテイクオフの松本裕司さんの姿がありました。我々スタッフが共有した感動を素晴らしい歌にし、甘さと説得力を併せ持った抜群の歌唱力にも感心させられました。
今日流れていた「息吹 〜高野から熊野へ〜 」は、そのとき生まれたもので、私が大好きな1曲です。大自然の森羅万象、山、川、海、空、花鳥風月と人々の営みやつながりを表現したといい、聞いていると、ゆったりとしかも雄大な気持ちになれるのです。
今回のアルバムは、松本さんが和歌山での音楽活動や出身の音楽家を応援して全国に売り出そうとして設立したインディーズレーベルの「TAKE OFF RECORDS」(元寺町1、073・432・0098)から「息吹」(1800円)として発売。同じく特別番組同行中に生まれた曲「白いバナナ」など和歌山を題材にした6曲を集めています。
「白いバナナ」は、ラジオの生レポートのため古家さんと松本さんが和歌山放送の宮本淳子アナとともに白浜空港からセスナで飛んで、白良浜を空の上から見たときの感動をそのまま楽しい歌にしたもの。
熊野三山の守り神で日本サッカー協会のシンボルマークである八咫烏(やたがらす)をテーマに様々な分野での応援歌として制作された「八咫烏ROCK」などです。
古家さんは、昨年テイクオフレコードから和歌山弁ラップ「Yhoo!You're!Yhoo!」を発売、和歌山放送などが手がけた愛知万博「愛・地球博」の和歌山県の日のイベントにも出演してもらいました。
和歌山出身の才能ある歌手、また、こうした若手歌手を支えている和歌山発の「インディーズレーベル」を地元としてはもっと応援していかねばなりません。