(神戸市 浦上比佐子さんの短歌集「地震」から)
1月17日午前5時46分。 阪神大震災から11年目の朝。発生時間前に目が覚めました。 11年前のあの朝、神戸市内のアパート1階で被災、並んで寝ていた夫を亡くした浦上比佐子さん(73)がその悲しみを短歌に詠んで乗り越えてきた記事が16日の毎日新聞夕刊社会面に掲載されていました。
瓦礫より 掘り出ししカーテン 部屋に吊り 透けしかなたに 亡き人しのぶ
愛する家族が瓦礫の下敷きになっても助けられない苦しさ、悲しさはいかばかりのものだったでしょう。
ルミナりエ 震災神戸に 輝きて 夢の光に 笑顔広がる
6400人余の命を一瞬にして奪った大震災から11年の歳月が過ぎた今でも、被災者の方々は「もう区切りをつけないと。いつまで悲しんでおっても」と語る浦上さんと同じ心境ではないでしょうか。
今日(17日)の午後、災害時の相互援助協定を結んでいる和歌山放送、ラジオ関西、ラジオ大阪3局が震災特別番組を同時生放送するため、私も神戸に向かいまます。
協定は、震災などの災害で1局または2局が放送できなくなった時に、残りの放送局が代わって放送するもので、今回の特別番組を通じて改めて、ラジオの速報性、情報力について検証することになりました。
特別番組『大阪湾岸の防災と私たちの暮らし』は午後1時から2時まで1時間。番組は神戸市の神戸ポートタワー最上階の特設スタジオをキーステーションに、和歌山放送とラジオ大阪を結んで、それぞれの地域の特性を紹介しながら、近い将来必ず起こるとされる「南海地震」「東南海地震」の津波対策など、大阪湾岸の防災対策と私たちの暮らしについて考えます。また放送では和歌山、神戸、大阪からのラジオカーリポートをはじめ、ヘリコプターからの生中継など、3元立体放送をします。

(神戸ポートタワー最上階の特設スタジオにて)