2006年03月05日

わたしの作文表彰式

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(受賞した作文を朗読後、宮本淳子アナのインタビューを受ける福永紘子さん)

 和歌山放送主催の「平成17年度のわたしの作文表彰式」が6日、和歌山市勤労者総合センターで開かれました。休日にもかかわらず多くの方々が参加していただき無事終了しました。私にとっても瞳が輝いた子どもたちに出会えて新たなエネルギーを貰った一日でした。ほんとうにありがとうございました。 今年度、わたしの作文には県教育委員会、県国語教育研究会の先生方のご協力、ご尽力で6000点を超える応募がありました。毎月の審査、それに2回の年間審査を経て選ばれた23人と学校賞24校。文部科学大臣奨励賞を受賞した和歌山市立西脇中学校2年、福永紘子さんの「県大会での負け」をはじめ選りすぐりの作品ばかりです。
 「わたしの作文」は、1968年(昭和43年)、国語の乱れ、国語の貧困をなんとかストップさせたいという危機感からスタートさせたもので、今年で37回目となります。大変先見性のあるキャンペーン事業で、和歌山放送では国語教育に熱心な先生方とともに大事に継承しています。
 しかしながら、国語の乱れ、若者の活字離れは深刻化する一方で、学校、子どもたちをめぐる環境は、いま深刻な状態に陥っています。社会環境もそうですが、子ども自身の中に引きこもりなど他人とのコミュニケーションがとれない傾向や、すぐに切れるなどの暴力や凶悪事件を引き起こす問題など深刻な事態が生まれています。
 その原因については、様々な意見がありますが、テレビや映画など映像の影響に加えて、最近では子どもたちに急速に普及しているインターットや携帯電話によるゲーム、インタネットゲームなどによる悪影響を麻薬の汚染にたとえて警告を発する本「脳内汚染」(岡田尊司=たかしさんという医療少年院などに勤務経験のある医師)が最近出版され私も衝撃を受けました。
 少子高齢化、核家族化に加えて、インターネット、デジタル化と子どもたちをめぐる環境は大きな変化を迎えています。こうした変化が不可避なものとしたら、なおさらのこと、人間の原点と申しますか、教育の原点である国語力、言葉の力、想像力は益々重要になってきます。
子どもの言葉、文章力、想像力を高める「わたしの作文」の意義・役割も益々重要性は増してきているという感を強く抱いており、今後とも大事にしていきたいと考えています。
 今日の式で賞状を受ける小中学生の輝く瞳を見ながら、この事業を続けてよかったと思うと同時に、テレビや新聞では暗いニュースばかりがこれでもかこれでもかと取り上げられますが、われわれ地域密着、地域応援のラジオ放送局としては、(わたしの作文で受賞する子どもたちがまさにそうなんですが)、頑張っている子どもたち、学校、先生方を今後積極的に取り上げていこうという思いも強くしました。
 最後になりましたが、この事業は、国語教育研究会をはじめ各学校の先生方をはじめ、後援や協賛をいただている文部科学省、県、県教委、さらには和歌山県農業協同組合連合会、わかやま市民生活協同組合、財団法人雑賀技術研究所など多くの方々、団体に支えられています。心から感謝申し上げます。
posted by wbs at 22:23| Comment(1) | 和歌山放送のこと
この記事へのコメント
始まって間もない頃、当時小学校6年生で「わたしの作文」で作文を読んでいただいたのが懐かしく思い出されました。
 後にも先にも作文で賞らしきものを、頂戴したのはそれっきりでしたが・・・
 思えばこのことが私が和歌山放送をはじめて意識したときのように思います。
Posted by 永原敏行 at 2006年03月08日 22:11
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