

今年度の「わたしの作文」表彰式が4日、和歌山市内の 和歌山市勤労者総合センターで開かれました。県内の小中学校から寄せられて6000篇を越える作文の中から240が選ばれ、和歌山放送で放送されましたが、今回の表彰はさらにその中から選ばれた22人(小学校の部15篇、中学校の部7篇)です。文部科学大臣賞に選ばれた和歌山市立新南小学校3年、村山剛主君の「けん太が死んだ」などいずれも力作ぞろい。こんな豊かな表現力、感性、情操を育んでいる家庭や学校の先生がおられることに感激し、頭が下がります。さまざまな主催行事であいさつに行きますが、この表彰式は、子どもたちの目の輝きに触れることが出来、最も楽しみな行事です。
この事業を支えていただいている国語教育研究会をはじめ各学校の先生方にお礼を申し上げますと同時に、後援の文部科学省、県、県教委などの各団体、さらには提供の和歌山県農業協同組合連合会、わかやま市民生活協同組合、財団法人雑賀技術研究所に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
この「わたしの作文」は、1968年(昭和43年)当時の和歌山方放送の先輩が、国語の乱れ、国語の貧困をなんとかストップさせたいと危機感からスタートさせたもので、今年で39回目となります。大変先見性のあるキャンペーン事業とわが社ではそれを大事にしているわけですが、国語の乱れ、若者の活字離れはさらに深刻化しています。
ご承知のように学校、子どもたちをめぐる環境は、いま深刻な状態に陥っています。社会環境もそうですが、子ども自身の中に引きこもりなど他人とのコミニケーションがとれない傾向や、すぐに切れるなどの暴力や凶悪事件を引き起こす問題など深刻な事態があります。
インターネット、デジタル化と社会環境は大きな変化を迎えているわけですが、変化が激しければ激しいほど、人間の原点と申しますか、教育の原点である国語、言葉の力、想像力は益々重要になってきます。子どもの言葉、文章力、想像力を高める「わたしの作文」の重要性はさらに増してきていると思います。また地元放送局としても、まだまだ出来ることがあるのではないか、と昨年から少年を守るキャンペーン「笑顔はじけて」をはじめました。テレビでは暗いばかりがこれでもかこれでもかと取り上げられますが、われわれ地域密着、地域応援のラジオ放送局としては、「わたしの作文」もそうですが、頑張っている子どもたち、学校、先生方を今後ますます積極的に取り上げていくことを考えています。よろしくご支援ご指導方お願いします。