2011年10月18日

花の万博記念コスモス国際賞受賞式

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(財団法人国際花と緑の博覧会記念協会の今井敬会長から賞状を贈られる「海洋生物センサス科学推進委員会」委員長のイアン・ボイナー博士=左)

 花の万博記念コスモス国際賞授賞式が18日、大阪市内のいずみホールで行われ、受賞者の「海洋生物センサス科学推進委員会」(事務局米国ワシントンDC)の委員長、イアン・ボイナー博士に賞状と賞金が贈られました。
  「自然と人間との共生」というテーマで90年に大阪市の鶴見緑地で開催された国際花と緑の博覧会については、その開催までの紆余曲折を新聞社の社会部市政記者として担当、記事を書き続けたという縁もあり、毎年出来る限り参加しています。
 今年は3月11日に東日本大震災が発生しているだけに、約20年前に開催された花の万博の「地球上のすべての生命あるもの、及び、その生命活動を支える地球を一体のものとして捉え、その“地球丸”の航路を、正しく見定めよう」というアピールがこれまで以上に重く感じられました。
 
 今回「海洋生物センサス科学推進委員会」の受賞理由は、「海洋生物の多様性、分布、生息数についての過去から現在にわたる変化を調査・解析し、そのデータを海洋生物地理学情報システム(Ocean Biogeographic Information System:OBIS)という統合的データベースに集積することにより、海洋生物の将来を予測することを目指す壮大な国際プロジェクト『海洋生物センサス(Census of Marine Life:CoML)』を主導した」というもの。
 
 壮大な調査は2000年から10年間実施され、80カ国から約2700人の研究者が参加。調査の成果は、専門家用の学術論文だけでなく、一般の音楽や映画、子どもたち向けの教育用にも活用されているということです。
 
 授賞式では財団法人国際花と緑の博覧会記念協会の今井敬会長が「地球表面席の約7割を占める海洋は、いまだに未知の世界です。世界の生物多様性の解明に果敢に挑み、人類と海洋の生物との関わり方について指針を示した活動は、本賞の受賞に大変ふさわしい」とあいさつ。
 
 「海洋生物センサス科学推進委員会」のイアン・ボイナー委員長は、「この受賞をきっかけに、海洋が自然と人間との共生のシンボルとなれることが示されることを祈っています。委員会の調査で早急に自然と人間との共生を実現することの重要性が示されました。その実現は、後世の人々への最高の贈りものになるでしょう」とあいさつされていました。

 またこの授賞式で楽しみなのが祝賀演奏です。演奏は、この催事のため結成したオリジナルアンサンブルのコスモスアンサンブル2001、今回のメイン奏者は、ヴァイオリンの千住真理子さん。ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲四季(春夏秋冬の全12曲)を演奏してくれましたが、それは感動的なものでした。
 終了後万雷の拍手で、司会者の平野啓子さんが「四季の演奏を聞いて涙がこぼれたのは初めての経験です」と思わずコメントされていましたが、まさにその通りでした。





posted by wbs at 23:34| Comment(0) | あちこちの話
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