2008年01月17日

赤十字飛行隊和歌山支隊と大災害時に提携

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和歌山放送は、阪神淡路大震災から13年となる2008年1月17日、東南海・南海地震などの大規模災害が発生した際、被災状況を上空から正確に県民に伝えるため赤十字飛行隊和歌山支隊と協定を結ぶことになり、午前11時から和歌山放送本社で隊長の田井秀治さんと私が協定書にサインしました。
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 大規模災害時には、水や食料、ガス、電気などと並んで、被害状況や安全、安否、安心情報を正確に伝える「情報」が貴重なライフラインとなります。不安な心理状況からデマなど流れると、関東大震災時のようにパニックや不穏な事件が発生します。こうした事態をを防ぐためにも正確なニュースが現地に届くことが重要で、中でもラジオの責任は重大と自覚しています。
 3年前に社長に就任以来、万が一の備えが心配で、社内の体勢を整えると同時に、本社ビルや中継基地が倒壊して最悪の事態になった時のことも考え、一昨年の1月17日にラジオ関西、大阪放送と大阪湾岸のラジオ局3社で、お互いが被災した場合は助け合って情報を流し合う協定を結び、昨年の1月17日には、京都放送、四国放送(いずれもテレビとラジオの兼営局)とも同様の協定を結んでいます。
 今回協定を結んだ赤十字飛行隊和歌山支隊は、隊員10人で和歌山市内にヘリコムター1機を所有。5人がパイロットの資格を持っています。日ごろから、血液の緊急搬送、医薬品や臓器の搬送などで活躍されています。日本赤十字社和歌山県支部は、百年以上の歴史があり全国でも有名ですが、その災害派遣の方式、ノーハウは「和歌山方式」と言っていいほど先進的な役割りを担っているそうです。
 大災害時まず重要なのは、被害の状況や範囲を空からスピーディーに把握することが重要です。紀伊半島周辺で震度5以上の地震が発生した場合、同隊のヘリが和歌山県および周辺地域に出動、人命救助や支援物資の緊急搬送とともに、上空からの被災状況を把握しますが、その情報を提供してもらい、素早く県民に伝えると言うのが今回の狙いです。

 この日の調印式には、赤十字飛行隊和歌山支隊の隊長の田井秀
治さんをはじめ隊員でベテランパイロットの小倉正基さん、また災害救援などを担当されている日本赤十字社和歌山県支部事業推進課長の山本誠一郎さんが出席、調印式の前には、「阪神淡路の教訓を忘れない」と題した防災特別番組にも生出演していただきました。

□和歌山放送ニュース再録

◎和歌山放送、赤十字飛行隊和歌山支隊と大災害時に提携

 地震や土砂災害など大規模な災害時にヘリコプターから情報を入手し、ラジオ放送でそれを活用していこうと、和歌山放送ラジオと赤十字飛行隊和歌山支隊がきょう「大災害時における上空からの情報提供についての協定に調印しました。
 調印式はきょう午前和歌山市湊本町にある和歌山放送の本社で行われ、赤十字飛行隊和歌山支隊の田井秀治(たいひでじ)隊長と和歌山放送の中島耕治(なかじまこうじ)社長が締結書に署名しました。大規模な地震や災害発生時に上空から被害の様子や救援などの情報を入手しその情報を和歌山放送のラジオで市民に伝えます。
 赤十字和歌山飛行隊和歌山支隊は10人のメンバーのうち5人が操縦免許を持っていて、今後は和歌山放送のリポーターが状況を空から伝えるなど、防災訓練のほか、市町村対抗ジュニア駅伝競走などで連携して情報を伝えるなど多角的な運用を検討します。
(2008年1月17日11:53 報道部)

◎阪神大震災から13年のきょう、和歌山放送防災特番で災害への備え呼びかけ

 阪神大震災の発生から13年を迎えたきょう、和歌山放送は「阪神淡路の教訓を忘れない」と題した防災特別番組を放送し、災害への備えなどを呼びかけました。特別番組には午前中、和歌山県危機管理局の津田和夫(つだかずお)総合防災課長と和歌山大学防災研究プロジェクト代表の此松昌彦(このまつまさひこ)准教授らが出演しました。
 この中で、津田防災課長は「阪神大震災の犠牲者の多くは倒壊した家屋や家具に押しつぶされている、県の無料耐震診断などを積極的に活用して欲しい」などと呼びかけました。また地質学が専門の此松准教授は、「今住んでいる住宅がどういった土地に建っているかなど十分把握し、補強などの対策を講じるべきだ」などと話しました。
 番組ではまた、和歌山放送と災害時の相互援助協定を結んでいるラジオ関西や四国放送と結び、情報を交換しました。この中でラジオ関西の林真一郎アナウンサーは、発生から13年目を迎えた被災地神戸の様子を伝えながら、災害への備えの大切さをあらためて強調しました。
(2008年1月17日15:04 報道部)
posted by wbs at 19:42| Comment(0) | 和歌山放送のこと
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